【企業における危機管理】
「危機」とは、企業経営や事業活動が深刻な損失を被る、あるいは社会一般に深刻な影響を及ぼすと予測される事態の総称であり、その危機」をコントロールするためのあらゆる活動が「危機管理」です。
厳密的には、「危機管理」とは「現に危機(クライシス)に直面した場合に、被害の極小化や解決策を講じていく諸活動を指し、これに対し「可能な限り危機(リスク)を事前に予知して未然防止対策を講じていくことを「リスクマネジメント」といいます。
企業における危機管理の在り方としては、リスクマネジメントによって可能な限り危機を事前に予知し、未然防止を図るための諸対策を講じていき、それでも万一危機事案(クライシス)が発生した場合は、莫大な損失を念頭に、可能な限りの経営資源(人・モノ・金・情報)を総動員し、損失の極小化に資する諸対策を講じていくということが不可欠といえましょう。
【危機管理のメリット】
「危機管理」や「リスクマネジメント」は、単に会社を守るためだけのものではありません。
「危機管理」や「リスクマネジメント」には
○危機事案に対する意識高揚につながる
○会社の現状や状態をよく知り、把握する
ことができる
○懸念される危機事案を想定し、対応策を
打ち立てることができる
○万一、危機事案が発生しても的確な対応
ができる
というメリットがあり、まさに
「敵を知り己を知れば百戦危うからず」
ということになりましょう。
先行き不透明な昨今の企業を取り巻く情勢下にあっては、「危機管理」や「リスクマネジメント」を重要課題と捉え注力するということは、顧客や取引先企業への責務であり、換言すれば「思いやり」であるかもしれません。
また「危機管理」「リスクマネジメント」は個々の企業により「何に重きを置くか?」などのコンセプトの相違もあり、その企業の個性を如実に現すもので、同業他社などとの差別化を図ることにもなります。